二世帯住宅の場合はもちろん、住宅の使い勝手をアップしたい時に、2階に水回り設備を検討するケースは多いです。
メリットも沢山ありますが、デメリットについて押さえておくことが大切。
そこで、今回は建物2階に水回り設備を集中した場合の長所、短所について紹介していきます。
1.2階に水回りを集中させる利点
リフォームによって2階に水回りを集中させた場合、主に居住性と家事のしやすさに関して、メリットが得られます。
まず、居住性についてですが、水回り設備が2階に移動するので、一階の間取りは自由自在。キッチンやバスルームがない分、スペースに大きな余裕が生まれるのです。
思いっきりくつろげるリビングや、広々とした客間も用意できます。
また、料理を2階で行う分、煙やにおいも1階では発生しにくいです。
加えて、水回りを2階に移動させると、湿気も溜まりにくい傾向があります。
採光性もアップしますので、1階の各部屋は光を沢山とり入れて、室内を明るくすることも可能です。
このような利点から、2階に水回りを移動させると、1階ではゆったりとくつろげる空間を作り出せるでしょう。
来客が多い場合や、自宅開業を検討している方にもおすすめできます。
また、2階部分に水回りをまとめると、家事動線が最適されるのも大きな魅力。
1階と2階を行ったり来たりする回数が減るので、日々の家事で疲れがたまっている方は、リフォームを検討してみはいかがでしょうか。
2.2階に水回りを集中する場合の注意点
2階に水回りを集めると、水漏れした時の被害は大きくなります。
2階から1階に漏れた水があふれてきますから、場合によっては深刻なトラブルになるでしょう。
下の階にあるPCやテレビなどが水浸しになるかもしれません。
リフォームの際には、このようなリスクを避けるため、水漏れ対策を用意するのは必須です。
ノウハウのある業者に相談して、万が一のトラブルの時にも、被害を最小限に食い止めるようにして下さい。
水漏れ以外にも、色々な注意点があります。まず、水回りの設備はどれも重量があるので、2階に設置するなら、床などの補強工事が必要になるかもしれません。
一般的な住宅では2階に重量物を設置するように設計されておらず、特にお風呂を設置するなら強度の確保が大事。
また、2階に水を送り届けるため、給排水管も延長する必要があります。
同時に、忘れてはならないのが、お湯を使うためのガス管の存在です。
こちらも、2階までガスを送り届けるために、工事が欠かせません。
このため、補強と給排水管などの延長で、費用的には負担が増すのがデメリットです。
加えて、2階まで給水する場合、水圧が弱くなる可能性があります。
重力に逆らって水を送り出すわけですから、水の勢いは弱くなりがちです。止水栓などである程度は調整できますが、満足できる流量を確保できるかはケースバイケース。
このため、事情に詳しい業者に話を聞いて、自宅をリフォームしたら、水の流量がどうなるかを予めチェックしておくべきでしょう。
後は、高齢になると、お風呂やトイレのために階段を昇り降りするのが辛くなってきます。
2階を中心に居住する場合はメリットですが、一階で過ごす時間が多い場合は、少し考えた方が良いでしょう。
介護が必要になった場合のことも想定して、リフォームの計画を立てたいものです。
まとめ
2階に水回り設備を集中させるリフォームには、魅力もありますが、解決しておきたい課題もいくつかあります。
問題を克服すれば、このリフォーム方法が適している家庭なら、大きな満足を感じられるでしょう。
対応力に優れ、実績のある業者に相談すると、より使い勝手を良くして、リスクを少なくするようなリフォーム方法を一緒に考えてくれるはずです。